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変形性膝関節症にPRPは何回必要?1回投与と3回投与の違い
PRPは1回でよい?3回受けた方がよい?
PRP療法について、「1回でよいのでしょうか?」「3回受けた方が効果がありますか?」という質問をよくいただきます。
実は、PRP療法では「何回投与するのが最適なのか」はまだ完全には決まっていません。
ただし、1回と複数回を比較した研究は増えてきています。
1回でも改善する患者さんはいる
PRPは1回の投与でも痛みや機能が改善する患者さんがいます。
そのため、「PRPは必ず3回行わなければ意味がない」というわけではありません。
一方、複数回投与した方が効果が長く続く可能性を示した研究もあります。
575人をまとめたメタ解析では3回が優れていた
2023年に発表されたシステマティックレビュー・メタ解析では、7件のランダム化比較試験、575人が解析されました。
その結果、PRPを3回投与したグループでは、1回投与と比較して12か月時点の疼痛がより改善していました。
一方、2回と1回の比較では明確な差が確認されませんでした。
2025年の解析でも3回投与が良好
2025年に発表されたネットワークメタ解析では、10件のRCT、719人を解析しています。
1回、2回、3回を比較したところ、3回投与は1か月、3か月、6か月の疼痛やWOMACで良好な結果を示しました。
この結果だけを見ると「3回が一番良い」と考えたくなりますが、注意点があります。
「回数」だけでPRPを比べることはできない
PRPは一般的な薬のように、どの施設でも同じ内容ではありません。
研究によって、血小板濃度、血小板総数、投与量、白血球量、作製方法、投与間隔が異なります。
血小板が少ないPRPを3回投与することと、十分な血小板数を含むPRPを1回投与することを、単純に同じ基準で比較することはできません。
3回と5回では差がなかった研究もある
2024年のランダム化比較試験では、KLグレード1〜3の患者さんを1回、3回、5回に分けて比較しています。
3回と5回は1回より良好でしたが、3回と5回の間には明確な差がありませんでした。
つまり、回数を増やせば増やすほど効果が高くなるとは限りません。
TGOCでは最初から回数を固定しません
PRP治療では、重症度、年齢、活動量、これまでの治療、1回目への反応などによって必要な回数は変わります。
1回で十分改善しているのであれば、必ず追加投与を行う必要はありません。
一方、改善は認めるものの症状が残っている場合には、経過を確認したうえで追加投与を検討します。
大切なのは「3回セットだから3回」ではなく、治療前後の状態を評価することです。
まとめ
現在の研究では、変形性膝関節症に対するPRPは、1回より3回投与の方が良好な結果を示す研究が増えています。
しかし、「全員が3回必要」という結論ではありません。
PRPの血小板数、内容、膝の重症度、1回目の治療反応を確認しながら、必要な回数を決めることが重要です。
PRP療法について詳しくはコチラをご覧ください。
文責:高輪ゲートウェイ駅前整形外科クリニック 院長 松﨑 時夫
<参考文献>
・Tao X, et al. Three Doses of Platelet-Rich Plasma Therapy Are More Effective Than One Dose of Platelet-Rich Plasma in the Treatment of Knee Osteoarthritis. Arthroscopy. 2023;39:2568-2576.e2.
・Comparative efficacy of different doses of PRP injection in knee osteoarthritis. J Orthop Surg Res. 2025.