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テニス肘が半年治らない。体外衝撃波とPRPはどちらがいい?

テニス肘が半年治らないときは?

テニス肘、正式には上腕骨外側上顆炎は、肘の外側に痛みが続く疾患です。

数週間で改善する方もいますが、半年以上痛みが続くこともあります。

保存治療で改善しない場合、「体外衝撃波とPRPはどちらがよいですか?」という質問があります。

テニス肘は単純な炎症ではない

慢性のテニス肘では、短期間の「炎症」だけではなく、手首を伸ばす腱の変性が関係していると考えられています。

そのため、「腱炎」というより「腱症」と考えた方が実態に近い場合があります。

基本治療は、負荷の調整と運動療法です。

体外衝撃波治療とは?

体外衝撃波治療は、体の外から衝撃波を患部へ照射する治療です。

慢性腱障害に対して使用され、テニス肘についても多くの研究があります。

注射を必要としないことが大きな特徴です。

PRP療法とは?

PRPでは自分の血液から血小板を多く含む血しょうを作り、障害された腱周囲へ投与します。

慢性テニス肘に対するPRPについても多くの研究がありますが、研究結果にはかなりばらつきがあります。

近年のメタ解析では、プラセボと比較した明確な優位性が確認されなかったものもあります。

一方、PRPの血小板量が結果のばらつきに関係する可能性を示した研究もあります。

PRPとESWTを直接比較した研究

慢性テニス肘74人を対象としたランダム化比較試験では、運動療法のみ、ESWT+運動療法、PRP+運動療法を比較しました。

すべての群で改善しましたが、6か月時点の一部の痛み・機能評価ではPRP+運動療法が良好でした。

ただし1つの研究だけで「PRPの方が必ず優れている」とは言えません。

どちらを選ぶ?

体外衝撃波は注射を必要とせず、比較的導入しやすい治療です。

PRPは採血と注射が必要で自由診療となりますが、慢性的な腱変性が強く、他の保存治療でも改善しない場合に検討することがあります。

どちらの場合でも、運動療法を同時に行うことが重要です。

TGOCでの考え方

テニス肘では、まず超音波などで腱の状態を確認します。

軽度であれば負荷調整やリハビリを中心に行い、慢性化している場合には体外衝撃波を検討します。

さらに長期間症状が続き、腱の変性が強い場合にはPRP療法を選択肢として検討します。

治療法を一律に決めるのではなく、罹病期間、腱の状態、スポーツ・仕事、これまでの治療歴を確認することが重要です。

まとめ

テニス肘に対するESWTとPRPはどちらも研究されていますが、「全員にこちらが優れている」と言える段階ではありません。

慢性テニス肘では、運動療法を基本として、症状や腱の状態に応じてESWTやPRPを組み合わせていくことが重要です。

PRP療法について詳しくはコチラをご覧ください。

体外衝撃波治療について詳しくはコチラをご覧ください。

文責:高輪ゲートウェイ駅前整形外科クリニック 院長 松﨑 時夫

<参考文献>
・Şahbaz T, et al. Comparison of platelet-rich plasma and extracorporeal shock wave therapy in patients with chronic lateral epicondylitis. Turk J Phys Med Rehabil. 2021.
・Oeding JF, et al. Platelet Concentration Explains Variability in Outcomes of PRP for Lateral Epicondylitis. Am J Sports Med. 2025.