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石灰沈着性腱板炎とは?突然肩が激痛になる理由

突然肩が激しく痛む病気

昨日までは普通だったのに、突然肩が激しく痛み、腕をほとんど動かせなくなった。

このような場合に考える病気の一つが「石灰沈着性腱板炎」です。

腱板に石灰がたまる病気

肩には「腱板」と呼ばれる4つの筋肉の腱があります。

その腱の中にリン酸カルシウムを中心とした石灰が沈着することがあります。

これが石灰沈着性腱板炎です。

特に棘上筋腱に多くみられます。

なぜ突然激痛になる?

石灰は以前から存在していても、全く症状がないことがあります。

ところが石灰が吸収される時期などに強い炎症が起こると、急激に痛くなることがあります。

夜眠れないほど痛い、腕を少し動かすだけでも激痛が出る、ということもあります。

レントゲンや超音波で確認する

石灰はレントゲンで白く写ることが多く、超音波でも確認できます。

超音波では石灰の場所だけではなく、滑液包の炎症、腱板の状態、石灰の形状なども確認できます。

まず痛みと炎症を抑える

急性期に非常に痛みが強い場合には、鎮痛薬や注射などで炎症を抑えることがあります。

石灰があるからといって、すぐに石灰を取り除かなければならないわけではありません。

自然に吸収されることもあります。

体外衝撃波治療という選択肢

症状が長期間続く場合には、体外衝撃波治療が検討されます。

2024年の21件のRCTをまとめたシステマティックレビューでは、ESWTによる痛みや機能、石灰吸収について評価されています。

一方、超音波ガイド下で石灰を洗浄・吸引する治療が、一部の時期の疼痛ではESWTより良好だったという結果もあります。

つまりESWTだけが唯一の治療というわけではありません。

TGOCでの考え方

石灰沈着性腱板炎では、急性期なのか、慢性期なのか、石灰の大きさや位置、腱板断裂の有無、肩の可動域などによって治療を変えます。

強い炎症がある時期と、長期間石灰が残っている時期では、同じ治療をする必要はありません。

まとめ

石灰沈着性腱板炎では、腱板に石灰が沈着し、時に突然非常に強い肩の痛みを起こします。

自然に改善する場合もありますが、症状が長期化する場合には、リハビリ、注射、体外衝撃波、超音波ガイド下治療などを検討します。

急に肩が激痛になった場合には、五十肩と自己判断せず、原因を確認することが大切です。

体外衝撃波治療について詳しくはコチラをご覧ください。

文責:高輪ゲートウェイ駅前整形外科クリニック 院長 松﨑 時夫

<参考文献>
・Brindisino F, et al. The effectiveness of extracorporeal shock wave therapy for rotator cuff calcific tendinopathy. Physiother Res Int. 2024;29:e2106.